とても良い記事だった。
https://president.jp/articles/-/40469
飲食店でバーテンダーやギャルソン、ソムリエといった仕事をしていた当時、後輩に「サービス」という仕事を教えるにあたり、僕がよく言っていた言葉があります。
それは、「サービスとは、高確率に賭け続けるギャンブル」だということです。
たとえば、レストランに入店したお客様が、席につくなり、薬をテーブルの上に出したとします。そのとき「白湯を持っていけば、必ず喜んでもらえる」と言い切れるほど、サービスは単純ではありません。
お客様としては、食後に忘れずに飲むためにとりあえず薬を出したのかもしれないし、薬であろうとも氷水で飲みたいお客様もいるかもしれません。そもそも薬を飲むところを見られたくないという可能性もあります。
しかし、白湯を持っていくことで、「ああ、この人は薬を飲もうとした私のことをわかってくれて、わざわざ白湯を持ってきてくれたんだな」と喜んでもらえる確率のほうが高いでしょう。そこで、僕は薬を取り出したお客様がいた場合は、いつも白湯を持っていっていました。
しかし、あるとき前述のように氷水で飲みたいお客様がいらっしゃり、「こんなに暑いのに白湯なんて持ってくるな! 頼みもしないのに!」とお叱りを受けたとします。
さて、次回また違うお客様がご来店したとして、このサービスマンはどんな行動をとるべきでしょうか。
僕が教えていたのは、それでも「白湯を持っていく」ことでした。
→怒ってきたお客さんと、いま目の前にいるお客さんは別モノ。客観的に判断するべきということか。
短期的な視点で自らの行動や結果を評価するべきではなく、その行動を続けていったとき、大数の法則(確率論の基本法則の一つで、ある試行を何回も行えば、確率は一定値に近づくという法則)に確率が集約したときに、プラスになっているかどうか、で行動しなければなりません。
→試行回数が少ない時のデータほど信用できない。
起業は「一か八かのギャンブル」になることもあれば、「ほぼ勝てるゲーム」になることもある。その違いを生むのが「前提条件」、すなわちゲームでいうところの初期設定やルールなどです。これはたとえば、業種業態、出店場所、価格設定などさまざまなものが挙げられます。
→ITの世界で独立し、利益率の高いメディア運営・アフィを選択、そして集中できたのは良かったのかもしれない。
前提条件が自分に有利なところをうまく探すか、自分に有利な前提条件をうまく設定し、整えれば、もともと「失うものは少なく、得るものは大きい」という有利に歪んだ起業という選択肢が、さらに自分に有利に歪んだものになります。
→どうやるかではなく、「どこでやるか/なにをやるか」で決まってくる。
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